韓国時代劇ドラマ「トンイ」の中で、奴婢という身分だったトンイが掌楽院(チャンアグォン)のムスリから、監察府(カムチャルブ)の女官、そして側室になっていきますが、位・階級が変わっていきます。
また、チャン・オクチョン(張禧嬪/チャンヒビン)が尚宮から側室になるまでの間も、名分が…とか、タイミングなど、側室の位について色々と目論見がありました。
ドラマを見ていると、色々な位の用語が出てきて、混乱してきたりしますよね(^_^;)
この記事では、ドラマ「トンイ」に見る、朝鮮王朝での王妃、側室の位・階級制度、用語をまとめました。
朝鮮王朝の側室、女官の官位・階級制度の表
李氏朝鮮時代の女性の官位とその役割を表にまとめました。
朝鮮王朝時代の側室の位・階級制度は以下の通りです。
品階 | ||
---|---|---|
正室 | 無階 | 王妃(ワンビ)、中殿(チュウデン) |
側室 | 正一品 | 嬪(ピン) |
従一品 | 貴人(クィイン) | |
正二品 | 昭儀(ソイ) | |
従二品 | 淑儀(スギ) | |
正三品 | 昭容(ソヨン) | |
従三品 | 淑容(スギョン) | |
正四品 | 昭媛(ソウォン) | |
従四品 | 淑媛(スグォン) | |
女官 | 正五品 | 尚宮(サングン) |
トンイの女官階級の変化
ドラマ、「トンイ」では、トンイが掌楽院(チャンアグォン)の奴婢から、
↓
監察府(カムチャルブ)の女官
↓
承恩尚宮(スンウンサングン:正五品) 王の寵愛を受ける
↓
淑媛(スグォン:従四品)側室になる
↓
淑儀(スギ:従二品)
↓
淑嬪(スクピン:正一品) 側室の最高位
と階級が上がっていきました。
嬪(ピン)は、朝鮮王朝時代の王の側室の中でも最高位の階級になり、その上は正室の王妃(中殿)で、王妃になると品階はなくなります。
承恩尚宮(スンウンサングン)/特別尚宮は、王から寵愛を受けた女官で、身分に関わらず正五品の尚宮となります。側室よりは位が下ですが、女官の中では最上位の地位になります。なお、ここから側室になるには、子を生むなどの功績がないと側室にはなれませんでした。
ドラマ「トンイ」でも、張禧嬪/チャン・ヒビン(オクチョン)も、粛宗の母の明聖大妃(ミョンソンテビ)に嫌われ、なかなか正式な側室として認められませんでしたね。
懐妊を機に淑媛になり、王子を出産後、「禧嬪」となり、その後、仁顕王后(イニョン王妃)が廃妃された後、王妃(中殿)にまでなりました。
張禧嬪/チャン・ヒビンについては朝鮮三大悪女と呼ばれていて、「トンイ」でも彼女の生き様は見どころの一つでした。